新卒の定期採用を積極的に行なっている日本ですが、カナダではそのような制度がありません。大学を卒業しても就職先を見つけることが簡単ではなく、積極的に面接に応募したりコネクションを通じてやっとのことで就職先を確保しているというのが現状です。また、カナダでは採用時に経験や能力を重要視されるため、自分の就きたい職を手に入れるのは至難の技と言えます。今回はそんなカナダの気になるニート事情についてお話しさせて頂きます。
カナダのニートの割合は?
日本は引きこもりの若者が増加してるという問題はありますが、新卒の就職率においては80〜90%と高確率です。ですが、カナダは25〜29歳の若者7人に1人がニートと言われており、2017年のニート率は16%という結果でした。OECD(経済協力開発機構)の平均18%よりは低い数字になっています。
ニートたちの現状、ニートから脱出する努力はしている?
ニートたちは働かず何をしているのでしょうか。旅行や自分の趣味を楽しむ人、病気や障害を抱えている人、ボランティア活動を行う人、と様々です。カナダではボランティアに参加する若者が4割に達しており、ニートと一口に言っても社会に貢献している人が多いことがわかります。ですが6割のニートは就職活動を行なっていません。働きたくないからという理由が目立っており、その大半を女性が占めています。また、子供がいる女性の場合は保育施設の問題から働きたくても働けない場合が多いようです。
カナダの社会はニートに対してどんな援助をしている?
カナダは保育施設の費用が高く中々空きがないことで働けない若い女性が目立ちますが、ケベック州においてはデイケアの料金を低く設定して子供のいる女性が働きやすい環境を整えています。またカナダでは何歳になっても大学に通いやすいため、一度ニートになったとしても学生に戻って勉強したり資格を取ることが比較的容易に行えます。無料の技能訓練を実施していたり、ニートが就職するための援助が至る所で行われています。
まとめ
新卒の就職率が高い日本と比べると、カナダで職を得ることは簡単ではないことがわかります。ですが、州ごとの対策や援助が行われていたり何歳からでも大学に通いやすいことなど、カナダならではの良い部分があります。カナダでニートを送っている人たちが社会に復帰する方法はたくさん用意されていると言えるでしょう。